老舗ランドセルメーカー(工房系)を比較
≪目次≫
人気&注目工房の比較

先生のおすすめはどれ?

まずはこの3社を見比べてみましょう。
土屋鞄 | 池田屋 | 鞄工房山本 | |
---|---|---|---|
創業 | 昭和40年 |
昭和25年 |
昭和24年 |
特徴 |
|
|
|
【コメント】 |
|||
横幅 | 23.2cm |
23cm |
23.3cm |
【コメント】 |
|||
マチ幅 | 11.5cm |
12cm |
12cm |
【コメント】 |
|||
持ち手 | 2021年から搭載 |
標準搭載 |
選択可能 |
【コメント】 |
|||
吊りカン | × |
× |
〇 |
【コメント】 |
|||
自動ロック | × |
〇 |
〇 |
【コメント】 |
|||
価格帯 | ■人工 ■牛革 ■馬革 |
■人工 ■牛革 ■馬革 |
■人工 ■牛革 ■馬革 |
オーダーメイド | × |
〇 |
× |
名入れ | × |
イニシャル刻印 |
コードバンのみ可 |
2021年版 | 販売中 |
ほぼ終了 |
完売 |
2022年版 | ‐ |
||
説明 |

一番いいのはどれなの?

その質問は難しい...
それぞれ特徴が違うから。
伝統的スタイルなら土屋鞄。機能性重視なら池田屋。工房クオリティにこだわるなら山本鞄だよ。

少し整理できたかも。
でもまだ悩む...
まずは何をすればいい?

最初は資料請求だよ!
カタログを見れば、各社が一番大事にしていることが分かるよ。

資料請求は何社にすればいいかな?

気になるところは全部取り寄せてみたら♪
その中から「ピンッ」と感じた工房だけ、詳しく調べてみるといいよ。
注目工房
土屋鞄や池田屋ほど有名ではないけど・・・
良いランドセルを作っている老舗工房系メーカーを追加でピックアップしてみました。
本当に良い物を適正価格で買いたいと思っている人に最適です。
黒川鞄 ≪創業:明治28年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 | コードバンと牛革ランドセルを主力商品として、小ロットしか生産しない本格派工房。 目立った宣伝はせずに地元客を相手にしていただけなのに、加工技術の高さが評判となり、全国から問い合わせが殺到。最近ようやく東京銀座にショールームをオープンさせました。 ここのオーナーは、ランドセルの大型化で小学生の腰痛問題が発生していることを憂い、肩ベルトの機能性にこだわっています。 |
販売 |
【2021年モデル】販売終了 ※2022年モデルの資料請求が始まっています! |
詳細 |
萬勇鞄(まんゆうかばん) ≪創業:昭和25年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 |
「良質な革素材」+「丁寧な手縫い作業」+「背負う機能」と3拍子揃っている人気工房。 萬勇鞄の価格表示は、リコーダーケースとネームプレートまで含めた値段。 本格的な工房品質なのに価格は控えめなので、他社よりお得感があります。 |
販売 |
【2021年モデル】販売中 |
詳細 |
羽倉 ≪創業:昭和38年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 |
「豊岡鞄」ブランドのお墨付きを得ている工房が作るランドセル。 伝統的なエイジング加工・コバ塗り・菊寄せが得意です。 「色付けが独特できれい」「革に対するこだわりを感じる」「伝統技法と機能性が融合されている」との評価です。 |
販売 |
【2021年モデル】販売終了 ※2022年モデルの資料請求が始まっています! |
詳細 |
モギカバン ≪創業:昭和4年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 | 土屋鞄や山本鞄の牛革(ボルサ)より、ワングレード高級な牛革(スムース革)の加工を得意とする職人集団。 その風合いは格別で、コードバンのようなツヤがありながらも、お値段は牛革の価格帯。 内張りにもこだわりをもち、使い込むときれいな飴色へ変わる「アメ豚」を使用してます。 |
販売 |
【2021年モデル】販売中 |
詳細 |
カバンのフジタ ≪創業:昭和31年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 | 本革のキューブ型ランドセルを探すなら、「カバンのフジタ」です。 キューブ型と学習院型の違いをまだ知らない人は、そのメリットを一度学んでみると良いでしょう。 小柄な子に大型ランドセルは似合わないので、少しでもコンパクトに見えるキューブ型へのニーズは高まっています。 |
販売 | 【2021年モデル】販売中 |
詳細 |
村瀬鞄行 ≪創業:昭和32年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 | 名古屋の人気工房。毎年、「匠」「ボルカ」シリーズが早期完売になります。 「立ち上がり背カン」で体感重量を軽くして、「S字カーブの肩ベルト」で横揺れを防ぐ仕様。背負い心地は抜群です。 ランドセルの角は「菊寄せ」、肩ベルト先端は「剣先丸(くるみ)」で丁寧に仕上げて、耐久性を高めています。 |
販売 |
【2021年モデル】販売中 |
詳細 |
カザマランドセル ≪創業:昭和25年≫ |
|
---|---|
写真 | |
特徴 | カザマは「クラリーノ」に特化した老舗工房。 ランドセルの軽量化・機能性アップに熱心で、背カンの特許も保持しています。 熟練職人の手縫いも健在。壊れやすい部分は太い糸で補強縫い、背板の角は生地を扇形に整える「ひだとり」処理。丁寧に仕上げています。 |
販売 | 【2021年モデル】販売中 |
詳細 |
工房系ランドセルの選び方
ランドセルには比較項目がたくさんあり、素人が全てを網羅して判断することは出来ないでしょう。本サイトのアドバイスを参考に、最後は感性が一致する工房でお買い求めください。
工房系のランドセルは、量産品にはない「こだわり」があります。そこに共感できるランドセルを選ぶと愛着がわきます。
「背負いやすさ」について
カタログやHPから「背負う機能」について調べて、候補メーカーを絞り込むしかありません。 その時の調査ポイントは、「背カン」・「肩ベルト」・「背あて」です。
【チェックポイント】
- 背カン
立ち上がり形式の「アップ式背カン」がおススメです。 - 肩ベルト
身体に沿う形状に工夫が施された肩ベルトがおススメです。 - 背あて
通気性&クッション性に優れたものがおススメです。
この3点が揃っていれば間違いありません。参考までに当編集部が各社のスペックを調査した結果をお伝えします。
子供に複数のランドセルを背負わせ、その中から最適なランドセルを選ぶこと(フィッティング)が理想と考えている人がいます。ラン活に熱心な家庭ほどその傾向があるのですが、頑張った割には報われないという現実があります。
【背負っても意味がない理由】
- 凄い勢いで成長中
5~7歳の子供は、身長が毎年6cm前後伸びます。骨格&筋力ともに発達するので、今のベストが1年後のベストとは限りません。 - 短時間では分からない
売り場でちょっと試着しただけでは、本当の背負い心地は分かりません。学用品が入り通学路を往復する事で、背中や肩の痛みに気が付きます。 - 体に馴染む
肩ベルトが牛革の場合、最初は違和感を感じても数カ月で体に馴染んできます。
子供に「〇〇ちゃん、どう? このランドセル軽く感じる?」と聞いている親御さんをよく見かけますが、この質問は無駄です。子供の判断は気分次第。
そもそも背負ってみたところで、違いがよく分からず、聞かれた本人も困惑しています。子供の意見に耳を傾けるべきは、「背負い心地」よりも「デザイン・色」の好みです。
「革素材」について
人工皮革の技術が進んだので、見た目だけで本革と人工皮革を区別するのが難しくなってきました。ただ触ってみると、やはり質感(革の張りや硬さ)は違います。
お手入れは、人工皮革のほうが楽という通説がありますが、本革でもほとんど変わりません。素材加工段階で防水処理が施されているので、ほぼノーメンテナンスで6年間使えます。(※ヌメ革は例外です。)
つまりランドセルの革素材としてどちらが優れているという結論はなく、親御さんの考え方次第になります。
【革素材の結論】
- 味わいを大切にするなら・・・本革
- 軽さを最優先にするなら・・・人工皮革
最近は、「工房系だから本革」という固定概念は薄れてきて、工房系メーカーで人工皮革を選ぶ人も増えています。
とはいえ、やはり革のダイヤモンドといわれるコードバンの人気は不動です。
「耐久性」について
一番大切なことなのに、見落とされがちなのは、ランドセルの耐久性です。
【素人が耐久性を判断する方法】
- 販売実績
歴史があり販売実績が多い会社なら安心感があるという判断が可能です。 - 情報の公開度
カタログやHPで、「ランドセル内部の構造」や「耐久性テストの結果」をしっかり説明している企業は信頼に値します。
断片的情報に過ぎないネットの口コミに頼るのはやめましょう。
メーカーが購入者アンケートを実施している場合は、ランドセルが届いた時期です。それなので基本的に喜びの声しかありません。口コミサイトも同様で、プレゼント目的で投稿された情報しか集まりません。
「購入時期」について
最後に、各社の販売スタートと人気モデルの売り切れには注意してください。
工房系ランドセルは大量生産品ではないので、年間生産量に限界があります。評判が良いモデルは、すぐに完売になります。そうでなくてもシーズンの後半になると、色やデザインを選べなくなります。
販売開始&終了時期が、年々前倒しとなっているので、昨年の販売状況を参照しながら検討を急ぎましょう!
ランドセルの「重さ」に神経質になる必要はない
「ランドセルの重さ」について質問をいただく事が多いので、ここで追記致します。結論から申し上げると、カタログに書いてある重量はあまり気にする必要はありません。
【重量の優先順位が低い理由】
理由①
ランドセルの重さは、「素材×大きさ」でほぼ決まります。クラリーノで小さいランドセルは軽いし、コードバンで大容量なら重くなります。ですから「素材」と「大きさ」を決めたら、「重量」も決まるという発想に切り替えましょう。
理由②
同一モデルのランドセルでも、それぞれ個体差があります(特に工房系)。数十グラムの差なら、カタログスペックを比較しても意味がありません。
理由③
入学後はランドセルに荷物が入り、さらに重くなります。そこで注目されるのは「肩ベルト・背あて」の仕様です。ランドセル本体の重量が少し重くても、「背負う機能」に優れたランドセルを選んだ方が軽く感じます。
【アドバイス】
「軽いランドセル」と「背負いやすいランドセル」の違い
ランドセル工房の一覧(まとめ)
工房系の御三家
ブランド | 特徴 |
---|---|
土屋鞄 |
|
池田屋 |
|
鞄工房山本 |
|
特色のある実力派工房
ブランド | 特徴 |
---|---|
黒川鞄 |
|
萬勇鞄 |
|
村瀬鞄行 |
|
モギカバン |
|
羽倉 |
|
大峽製鞄 |
|
カバンのフジタ |
|
カザマ |
|
ローカルな工房
ブランド | 特徴 |
---|---|
中村鞄 |
|
生田 |
|
ガルソン |
|
神田屋 |
|
横山鞄 |
|
樋口鞄工房 |
|
ナガエ |
|
五十嵐製作所 |
|
堀江鞄製造 |
|
≪関連ページ≫
- 池田屋
- シンプルで軽い「池田屋ランドセル」
- 萬勇鞄
- 価格と品質のバランスが良い「萬勇鞄」
- 黒川鞄
- 軽く感じる本革ランドセルを作る「黒川鞄」
- mogi
- 最高峰の品質を求める「モギカバン」
- フジタ
- 本革でキューブ型が珍しい「フジタ」
- 羽倉
- ちょっと大人びた「羽倉ランドセル」
- 土屋鞄
- レトロな雰囲気を求めるなら「土屋鞄」
- 大峡製鞄
- おおばせいほうのプレミアムは別格
- 鞄工房山本
- 賛否両論の口コミがある「鞄工房山本」
- 村瀬鞄行
- レザーボルカが人気の「村瀬鞄行」
- 中村鞄
- 「中村鞄」と「池田屋」で悩んだ記録