土屋鞄「ベーシック牛革」と黒川鞄「シボ牛革ビッグ」を比較
【比較したランドセル】
- 土屋鞄(左側)
「ベーシックカラー牛革」(黒×白) - 黒川鞄(右側)
「シボ牛革ビッグ」(黒)
どちらのランドセルも、超人気モデル。牛革ランドセル部門で、毎年1・2位を争います。
その人気モデルを、徹底比較してみました。写真は室内の自然光で撮影してます。
土屋鞄は表面に微細なシボ(凹凸模様)、黒川鞄にはもう少し大胆なシボ加工があります。
どちらも天然皮革ならではの表情があっていい感じ。シボがあると、小さな傷が目立ちにくいという利点があります。男の子の親でも安心です。
どちらのランドセルも立ち上がり背カンを採用し、背中の負担を軽減する仕様。土屋鞄は湾曲が強く、黒川鞄は緩やかなカーブです。
土屋鞄のS字肩ベルトは、背中とランドセルをガッチリ固めるタイプ。密着度が高まるので横揺れを抑えられるメリットがある一方で、窮屈さを感じる子もいるようです。
大多数の子にとって問題ないと思われますが、洋服の素材やサイズ感にこだわりを持つ子(繊細さん)は、ちょっと気を付けたほうがいいかもしれません。
※土屋鞄の肩ベルトは、2021年モデルから変更されました。
ランドセルの大きさ(厚み)は結構違います。黒川鞄はモデル名に「ビッグ」と入っているだけに、土屋鞄より一回り大きいです。
かぶせを開けた内装にもそれぞれの特徴が出ています。土屋鞄は優しい色合いで、キレイ目にまとめた人工皮革。黒川鞄は老舗工房ならではの伝統的な本革内装です。
【内装素材】
- 土屋鞄・・・人工皮革
- 黒川鞄・・・馬革
よく見ると黒川鞄のメイン収容は、真ん中が膨らんでいます。この膨らみに手をいれやすく、教材の出し入れがスムーズになります。
このような素材や大きさの違いから、価格差が生じるのかもしれません。
※黒川鞄は土屋鞄より、11,800円高いです。
ランドセルをサイドから見ると、どちらも伝統的なイチョウ型。違いはランドセルの膨らみ具合。土屋鞄は全体的なシルエットが極力薄くなるようにデザインされています。(収容力は犠牲になります)
もう一つ違う点は、付属の金具類です。
【吊りカン】
- 土屋鞄・・・なし
- 黒川鞄・・・あり
吊りカンは、机のフックにランドセルを引っ掛ける金具です。写真だと「持ち手」にぶら下げているように見えますが、内側の「吊りカン」にぶら下げています。「持ち手」と「吊りカン」は強度設定が異なるので、代用はできません。
学校や自宅の収納事情によって必要の有無は分かれるでしょう。
【ナスカン】
- 土屋鞄・・・左側のみ(右側はDカン)
- 黒川鞄・・・左右両側
ナスカンは、給食袋・運動着袋・上履き入れなどをぶら下げます。ですから両サイドにナスカンがあると便利な一方で、色々なものをぶら下げて歩くと危ないという考え方もあります。
お子さんの性格&通学路の交通事情にも左右されます。
「黒川鞄のランドセルは、持ち手までビッグです!」というのは誇張で、一般的なサイズです。実は土屋鞄の持ち手が小さすぎます。子供が使う分には問題ないと思いますが、大人は指2~3本しか入りません。
※土屋鞄は、2021年モデルから「持ち手」が付きました。
「持ち手」だけでランドセルの優劣を決めるのはナンセンスですが・・・
入学後に後悔しない為には、知っておいたほうが良いでしょう。
学校から病院や習い事へ直行する場合、ランドセルを持つのは保護者の役割。車移動の人はいいけど、公共交通機関で移動する人はチェックしておくべきポイントです。中身が詰まったランドセルは、ずっしり重いです。
【比較したランドセル】
- 土屋鞄(左側)
「ベーシックカラー牛革」(黒×白) - 黒川鞄(右側)
「シボ牛革ビッグ」(黒)
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